2011年3月11日、東日本大震災が私たちの暮らしを大きく変えました。
あの日を境に、当たり前だった日常は姿を変え、心にぽっかりと穴が空いたような感覚を抱えた方も多いでしょう。
しかし、どんなに大きな変化があっても、私たちは少しずつ前に進んでいます。
そんな時、禅の教えがそっと心を支えてくれることがあります。
禅には「今、この瞬間を大切に生きる」という考え方があります。
未来を心配しすぎず、過去を振り返りすぎず、目の前の小さな幸せに目を向けること。
例えば、朝の陽ざしの温かさ、お気に入りの紅茶の香り、大切な人との何気ない会話。
そんなささやかな幸せを感じることで、心が少し軽くなることがあります。
そんな小さな「今」の幸せに気づくことが、心を少しずつ癒してくれると信じています。
禅の言葉から見つめる「今」
「喫茶去(きっさこ)」というものがあります。
「まあ、お茶でもどうぞ」という意味で、どんな時でも一度立ち止まり、心を落ち着ける時間を持つことの大切さを教えてくれます。
忙しい日々の中でも、自分をいたわる時間を作ることで、心にゆとりが生まれます。
震災の経験を経て、私たちは「心を整える時間」の大切さを改めて知りました。
さいごに
enroundは、震災をきっかけに生まれたデザイン会社です。
私たちは「デザインの力で、温もりや希望を届けたい」と考えながら活動しています。
春が来るのを待つように、焦らずゆっくりと進んでいけば大丈夫。
今日という一日を大切にしながら、少しずつ前へ――。
そんな気持ちで、これからも歩んでいきましょう。